

特にバイオマスが近年注目されてきたのは、平成14年の12月27日に、バイオマス・ニッポン総合戦略が閣議決定されてからですが、この中で「バイオマスに対する4つの期待」として、バイオマスの活用がなぜ大切なのかが述べられています。それは、①地球温暖化の防止、②循環型社会の形成、③競争力のある我が国の戦略的産業の育成、④農林漁業、農産漁村の活性化の4つです。特に、地球温暖化防止については、京都議定書の第1約束期間である2008年~2012年の間に、我が国は1990年の二酸化炭素と比較して6%削減すると国際的に約束をしましたが、生産活動が拡大し、生活水準が上がっていく中で、二酸化炭素を削減することは大変な努力が必要です。しかし、たとえば、家畜糞尿にしても、炭素はどこから来たかといえば、空気中の二酸化炭素を植物が固定したものを家畜が食べてできたもので、二酸化炭素を増やすこともなければ減らすこともないわけです。このことをカーボンニュートラルと呼んでいますが、石油や石炭の代わりにバイオマスをエネルギーとして活用していけば二酸化炭素の増加を防ぐことができるというのが、現在バイオマスが注目されている最も大きな理由です。これ以外にも、最終処分場の逼迫などから、ごみをできるだけ少なくし、資源を効率的に循環利用することが求められてきていることも、バイオマスの利用が期待されている点です。また、景気がなかなか回復しない中で、環境に関する技術開発を進め、我が国の戦略的な産業として育成、確立していくことや、地域における産業を振興し、雇用を拡大させていくことなどの面で、バイオマスの活用が期待されています。